僕だけがいない街を第2巻に引き続き第3巻を読んでみた。
第2巻も雛月失踪の時点で終わるという、引きをうまく作っていた。
最初からコミックス版のことを考慮して連載してたのだろうね。
雛月らしき死体の足が写っているカットが出ているので、雛月はもう死んでる。
悟は雛月が死んだことと、次の被害者が予想外に早く発生したことで焦燥してる。
そして雛月の母が雛月の遺品をあっさりゴミに捨てているのを見たことが追い打ちとなってショックを受け、そのショックで現代に戻ってる。
リバイバルは事件を解決しないとループし続けるという能力だと思ってたけど、違うみたい。
精神的ショックで能力がリセットされるみたい。
当初の設定を反故にして現代に戻す意味あるのかなと思ってたけど、
現代に戻って雛月失踪事件のことを書いた本の内容が変わっていたことで、
事件を防げなかったショックから立ち直ってるので、悟の心情の変化を描く意味はある。
それと現代に戻って過去の容疑者を調べることが、次のリバイバルの手がかりになるのだろうと思う。
まさかこれっきりで、雛月失踪の件はおしまいではないだろうし。
悟は自分が現代に戻ったことで、母の死体を見つけた時のリバイバルの正解行動を考えてる。
そして犯人を追うことでリバイバルのループが無くなったから、それが正解だったと言ってる。
でもその行動で自分が犯人にさせられてるんだから、不正解だと思うのだけど。
事件解決になってないし。
リバイバルの能力がよくわからなくなってきた。
悟はバイトの店長に事件を相談するけど、店長も真犯人の顔に似ている気がする。
でも、真犯人は悟母が知っている人物のはずなので、店長説は違うか。
やっぱり悟母の知人で犯人候補から外したってことで、担任が一番怪しい。
この手のミステリでは、真犯人は物語初期から登場している人物のはずだし。
今まで出てなかった人物が真犯人だったというのは「禁じ手」だろうし。
でも、悟が母の知人のジャーナリストが書いた手記に載ってる容疑者候補を見てるから、担任だったら気づくよねえ。
一応「西園」という代議士が怪しいと、バイトのアイリと話をしてる。
その代議士はこの巻で数カットだけ、しかも下半身だけ急に登場してるけど、そろそろ真犯人を出しておく必要があるから?
それとも、このシーンはミスリードなんだろうか?
巻末で悟は警察に捕まってしまうけど、野次馬の中で犯人の「目」を目撃している。
この目が担任や店長の目に似ている気がするんだよね。
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