スピカ 歌詞考察

有名曲「SPiCa」の歌詞考察をしてみました。
ボカロ曲は少ししか聞いたことが無いのですが、今まで聞いた中では情景が一番美しいと思います。
主人公の心情も美しく、情景と心情の美しさが重なってます。

SPiCaの100万再生記念として、SPiCa壁紙を配布しています。
欲しいならニコニコ動画の再生ページに載っている解説文に場所が書いてあるので、そこからダウンロードできます。


まず「君」を星に例えているのと曲想や歌詞が悲しげなので、故人を偲ぶ歌に聞こえます。
または、好きな人がどこか遠い国へ去って音信不通になり、生死がわからない状況かもしれません。
基本的に、悲愴感の強い曲だと思います。

君と眺めてた
星を集めた 窓に
映してた

「眺めてた」「集めた」「映してた」と過去形なので、「君」と一緒に星を見ていたことを回想しています。
この星とは、タイトル通りスピカを含む春の大三角でしょう。
「集めた」とは、ひとつの窓に春の大三角がすべて見えるような場所を選んで見ていたという意味でしょう。
窓越しで見ているから、室内で見ていたと思います。

また 指折り数えた
瞬間(とき)を重ねた 夜に
問いかけた
時を止めた

「また」と言ってるので、「君」との思い出を何度も思い出していることが伺えます。
「瞬間を重ねた夜」は性的な意味にも思えますが、初音ミクの透明感の高い声で聞くとそういう感じには聞こえませんね。一緒に星を見ていたという程度の意味だと思います。
「問いかけた」とは「君」に問いかけたということで、「時を止めた」とは、ふたりで星を見ているときのその場の雰囲気を壊したという意味でしょう。

好きだよ と言えば はぐらかした
気がつかないフリは
もうやめて><

なぜ雰囲気が壊れたのかと言うと、このとき「好きだよ」と告白したから。
しかし、その告白は気づかないフリをされてます。
「もうやめて」とは、これ以外にも告白をしたことがあって、ことごとくあしらわれていたことが伺えます。

隣にいるとき
私の軌道はいつも
周極星

周極星とは地平線に沈まない星のことですが、北極星の周りを回っている星という意味もあるようで、「好きだよと言ったのに気が付かないフリをした」のと合わせると、「君」が告白を受け入れようとしなかったので、自分は周りを回っているだけだった(=空回りしていた)という意味でしょう。
告白を気が付かないフリをしてるのだから、やはり「瞬間を重ねた夜」に性的な意味は無さそうです。

トレモロみたいに
波打つ思考の角度
つかめない 
君を追えば
なにかを失ってしまいそうな
想い浮かべ 船を出す

「波打つ思考」とは、何かを想い悩んでいるんだと思います。
その悩みとは、「つかめない君を追えば」と合わせて考えて、「君」が告白を気が付かないフリをしていたことから、故人の「君」が自分のことを本当は好きだったのかどうか、今でも逡巡しているのでしょう。
しかし、そのことを考えると「なにかを失ってしまいそうな」予感があるのだから、片想いの可能性が高そうです。
そして「船を出す」とは、何かを送り出す比喩にも思えますが、本当に船を出している、つまり深夜クルーズかもしれません。

抱きしめて 出会わなければ 個々
受け止めて デネボラを 飛び越え行くわ
ワガママな歳差 星(キミ)のようだね

「抱きしめて出会わなければ」とつなげると意味不明なので、「(君に)抱きしめて(欲しい)」という今でも「君」のことを想っているという意味でしょう。
「個々」とは「船を出す」ことを何度も繰り返すことで、「君」に再会できなくてもそれを「受け止めて」「デネボラを飛び越え行く」まで、「船を出す」ことを続けるのでしょう。
春の大三角のスピカとアルクトゥルスとデネボラのうち、スピカとアルクトゥルスは夫婦星と呼ばれているのと合わせて考えると、三角関係を思わせますね。
「ワガママな歳差 星(キミ)のようだね」は、歳差運動がワガママな君に思えるというそのままの意味でしょう。

追いかけて うかぶパノラマ
五線の上で 流れ星
いま歌うから 照らしてよね スピカ

「追いかけて」いる対象は「君」で、「うかぶパノラマ」とは「君」と過ごしたときの情景のことでしょう。
ここで言う「追いかけて」とは、「君」の為の追悼曲を作り続けることを意味するのかもしれません。
「五線の上で流れ星」とは、作曲中に「君」のことを想って涙が零れ落ちて五線を汚した跡という意味に思えます。
「君」を追いかけて(=曲を作って)「いま歌う」ことが「船を出す」という比喩の具体的な意味に思えます。
「君」の象徴である「スピカ」に「照らしてよね」とお願いすることから、やはり「君」は故人なんでしょう。
「照らして」とは、これから歌う自分を励ましたり勇気を与えて欲しいという意味でしょう。
アルクトゥルスと夫婦星であるスピカに、自分を同一視したいのかもしれません。
船を出す=何度も歌い続けることで、デネボラを超える=「君」に近づくという意味だとすると、「君」の遺志を継いで歌うことで、「君」を内面化しようとしているのかもしれません。

笑っていたいよ ひとりはイヤだよ
答えが聞きたい 怖くて聞けない

「ひとりはイヤ」ということは、以前はふたりだったのでしょう。
「答え」とはAパートと合わせて考えて、「君」が自分を好きだったのかどうかの答えでしょう。
「怖くて聞けない」と恐れているのも、片想いを思わせます。

夜を いくつも 過ごして
未来へ 繋ぐの

「夜」とは歌を歌う夜のことで、歌い続けることで「未来へ繋ぐの」でしょう。

またたく星をよけ 探してた
神話は 誰の味方なの

「またたく星」とは「君」によく似た他人でしょうか。
「探していた神話」とは、「誰の味方なの」と失望している様子から、故人の「君」が自分をどう思っていたかを推測する手がかりとなりそうな、二人の関係とよく似た故事を探していたのでしょう。その故事はやはり自分は片想いだったのかなと思わせる話だったのかもしれません。

ため息で 落ち込んでいた 午後
想うだけ 君の名を一人つぶやくわ
あさはかな愛じゃ 届かないよね
会いたくて ピアノ奏でた 音
苦しくて 溢れ出す
余韻嫋々(じょうじょう) 君に届け

ここは考察の余地は無いと思います。
そのままでしょう。
音が「苦しくて溢れだす」のは、やはり「君」が故人で片想いだからだと思えます。
あとはサビの繰り返しで、片想いのまま死別した「君」をずっと想い続けているという印象です。
hatusnemiku-spica-jacket.jpg
SPiCa – Single
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