小説版「Lost girls」のコミック化。
内容は知ってるので、原作との違い重視で。
進撃の巨人 LOST GIRLS(1) (講談社コミックス)
第1巻は原作の「アニ外伝Wall sina,Goodbye」を全てマンガ化。
1巻にほぼ全てのエピソードをきちんと収めてる。
「15m級の巨人(とデート)」という冗談にしか聞こえない本当の事を言うとか、
マルロが非番を返上して働いているとか、
酔っ払いの腕の関節を外して、去り際に元に戻すとか、
公園で猫を撫でようとしてかわされるとかもちゃんと入れて、原作にほぼ忠実なマンガ化かと。
原作の分量から言って、第2巻は「ミカサ外伝Lost in the cruel world」と「Lost Girls」が収録されると予想。
原作小説との違いとしては、まず冒頭で登場するヒッチはちょっと可愛すぎな気がしたw
ストラットマンとの初対面シーンで、
原作はアニが先に室内に入ってストラットマンを待つけど、
マンガではストラットマンが室内へ招いている。
これはコマの節約が狙いだと思う。
特に作劇上の意味はなさそう。
公園で猫を触ろうとするのは原作とも共通だけど、
マンガの猫は原作よりも回避力がパワーアップしてるw
その後に猫が戻ってきて、アニに撫でられるのはマンガのオリ要素。
マンガはアニが酒場に向かうシーンで浮浪者がネズミを奪い合うシーンが追加されてる。
スラム街の描写ってことだろうけど、特に必要かなと……。
酒場でアニが酔っ払いの腕の関節を外すけど、
原作だと尻を触られてるのに、マンガだと触られる寸前。
これもコマの節約ですかね。
触られる場合は、触られる→気づく→関節を外すという手順で描く必要があるけど、
寸前だと、手を伸ばす→関節を外すという手順のみで済むので。
馬車の御者を待たせる為に紙幣を渡して取引するけど、
原作だと逃げられないようにする為に紙幣を破いて、残り半分は戻ってきたらと告げてる。
マンガだと紙幣を2枚渡して、残りは戻ってからと告げてる。
御者の性格から言って紙幣2枚でもトンズラしそうな気がするので、マンガのアニはお人好しすぎ。
現実では、破れた紙幣は元の形に復元できるパーツが揃っている場合、銀行で普通の紙幣と交換できる。
進撃の世界にもそのような仕組みが無いと、
紙幣を破って残りを渡すという取引が成立しないはず。
そういう世界観が窺えるので、原作の方が好み。
原作だと馬車を待たせる時間は指定してない。
アニが戻ってくるまで待てと取引してるだけ。
マンガだと1時間と指定してる。
時間指定のない原作だと、どうせすぐ済むと思ってて指定しなかったようにも見えるし、
手がかりを掴むまで時間をかけるつもりにも見える。
マンガは前者の解釈かと。
マンガのアニはウェインの死体を見つけて、
動揺してテーブルにぶつかったりするけど、原作だとずっと冷静なまま。
動揺は寝てた隣人が起きて抗議に来させる為だろうけど、
原作では家捜しの音だけで起きてる。
沈着冷静な原作アニの方が好み。
アニが馬車でウォルド達に捕まるシーンで、
原作だと金でアニを売った御者がアニを欺く為にそのまま待機してるけど、
マンガだと御者自体が別人に入れ替わってる。
これもコマの節約で、事が済んで御者が立ち去るシーンを省くのが狙いかと。
原作のウォルドはアニの仕掛け指輪に気づかず、
アニは何も疑われずに指輪を取り返して指にはめてる。
そして仕掛け指輪の刃先を見せてウォルド達を脅して「頭がいかれた」と嗤われてるw
マンガだと仕掛け指輪がバレて、毒だと疑ったウォルドがアニに指輪に押しつけて巨人化してる。
アニの回想で父に反撃してるけど、原作だと顔面を蹴ってる。
マンガだと足を蹴って倒してる。
改変の意図は単にアニが父の顔面を蹴るのは嫌だったから?
コマ割りの都合で顔面を蹴るカットが入らないようにも見える。
にほんブログ村
Tweet
ショートリンク