コミックス幼女戦記第14巻はアレーヌ市戦の後編と、最後に久々の現代編も。
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前半は主にグランツ視点で民兵虐殺を描いていた。
Contents
第38話火の試練IV 撃たねば撃たれる
冒頭は前世のおっさんがターニャに、虐殺を正当化する理屈を自分に言い聞かせていた。
民兵は帝国に与する市民を殺してた。
また帝国軍捕虜も勝手に処刑。
しかも最後の一兵まで戦うと息巻いていた。
これで民兵虐殺の大義名分は揃った。
魔導大隊側はそれらをきちんと観測し、宝珠に記録していた。
ただ、帝国兵の生き残りはいたと思うんだよね。
一見兵士には見えない情報兵の類もいただろうし。
それらも巻き添えで空爆が始まった。
この世界で初の空爆?
少なくとも描写はなかったはず……。
空爆描写は16ページもあった。
シルエットだけど人死にも描かれていた。
アニメだと事後に飛んでたんだよね。
グランツは「追撃戦」を止めるよう訴えた。
ターニャは珍しくグランツを説得、と言うか教育していた。
グランツは「撃たねば撃たれる」という理屈に納得してなかった。
ところが、ターニャとグランツがいる場所が狙撃された。
防殻で無傷だったけど、これでグランツも撃たねば撃たれるという理屈を肌感覚でわかった。
グランツは叫びつつも撃ち返した。
このあとで登場するシーンで、グランツは何も引きずってない様子だった。
ここで吹っ切れたらしい。
第39話火の試練V 2つのプロパガンダ
前半はフランソワ視点で、魔導兵や民兵が次々にあっさりと死ぬのを描いていた。
爆撃は火炎旋風が起きるように仕向けられていた。
それで魔導兵が耐熱術式を使ったら、その魔導反応を狙撃された。
ビアント中佐は野戦病院で目覚めた。
死んでいたはずが、王国の治癒術式で生きていた。
脱出できたのはビアントと部下4名だけ。
一般市民は全滅。
連合王国は、ビアントの宝珠で帝国を世界の敵に仕立てるプロパガンダを持ちかけた。
しかし宝珠にはフランソワの民兵の戦時条約違反が記録されていただけ。
魔導大隊の狙撃と空爆は合法的だったので、プロパガンダは断念した。
後半はターニャが帝都のゼートゥーアに呼ばれて単身で列車に乗ってた。
こっちもプロパガンダ関係のエピソードだった。
これはターニャに極秘作戦を伝える為だったのだけど、たぶん陽動も込みじゃないかと。
前に「ターニャを陽動に使える」と、セートゥーアとレルゲンが内心で同じ事を思ってたシーンがあったので。
列車にはウーガ少佐も乗ってた。
前にあったルーデンドルフからの「差し入れ」と同様に、今回も差し入れがあった。
ウーガは兵站部に所属していた。
ターニャに会いに来たのは前線を引っ込める計画を話す為。
ゼートゥーアはカンネーの戦いを再現するつもりだった。
アニメでは回転ドア作戦と呼んでたっけ。
列車内でウーガを遣わせて計画を教えたのは、本部では別の話をするつもりだろうか。
別に本部でゼートゥーアが直々に教えても良さそう。
この列車でターニャは、車両内から出ないよう命じられていた。
恐らく外部から人が入るのも制限されていたはず。
てことは、車内で本当の作戦を教え、本部では盗み聞きをする者を想定し、偽作戦を話すのかもしれない。
作戦の肝は「兵站の崩壊で帝国は撤退した」と信じさせる事だった。
そしてその為に、帝国の鉄道がアレーヌ市民の抵抗により壊滅したと帝国内で報道する予定らしい。
その報道は連合王国の間者経由でフランソワに伝わる。
連合王国経由の情報ならフランソワは信じてしまう。
で、ターニャは撤退作戦の殿軍を任せられた。
しかしターニャは、アレーヌ市の口封じと勘違いしていたw
遅滞防御で部下の半数を失うと焦ってた。
アレーヌの民兵を逃がすべく殿軍をやった魔導兵を虐殺したばかりなので、動揺していた。
でもこの計画の撤退は演出なので、激戦にはならんような……。
まあ迫真の演技じゃないと引っかからないのかな。
ウーガも考えすぎと指摘してた。
一方、ライン戦線ではグランツが同期をヴィーシャに紹介していた。
欠員の穴埋め要因を選抜するよう命じられていたらしい。
グランツはアレーヌ市の虐殺は気にしてない様子だった。
最後はゼートゥーアが待つ部屋にターニャが入室するシーンで引き。
第40話アレーヌの虐殺 ウーガは生きていた
久々の現代編で、戦後にアレーヌ市虐殺の真相を追究するテレビ番組っぽい内容だった。
ウーガ中将が追悼式典に出席していた。
40年経って中将まで出世してんのね。
ただし連邦共和国の代表だった。
帝国は解体したらしい。
そういや、敗北戦記だったねえ。
アレーヌ市虐殺の実行者は謎のままらしい。
ウーガは知ってるけど話してないんだね。
となると、ターニャはどこかで余生を過ごしてそう。
死んでるなら40年も経って気遣いは要らんだろうし。
もちろんターニャに敬意を払って秘密にしているのかもしれないけど。
何となく、あのおっさんにはしぶとく生きていて欲しいw
最後はゼートゥーアのメモが読み上げられていた。
「飢えた獣に前に生贄を投じた者の責任」とする内容で、第36話ラストの台詞。
ただし、このメモは本来はゴミ箱に捨てられていたらしい。
作戦本部から出た燃えるゴミなんて自前で焼却するよね。
一般のゴミ収集には出さないはず。
てことは、自前で焼却する前に取り出せる程に、間者は相当内部まで食い込んでた訳だ。