アニメのあらすじや感想、考察日記がメインです。僻地住まいなのでアニメ視聴はたいていニコニコ動画とかのネット配信です。ラノベやマンガの感想も。あらすじや感想はネタバレへの配慮は無いので注意してください。人名や団体名などは敬称略です。いちいち複数のブログを管理するのが手間になってきたので、別の複数のブログで書いていた過去の記事を統合しました。折を見て元のブログは全て削除しました。

アニメ視聴記 あらすじと感想

攻殻機動隊のあらすじと感想

投稿日:2018年10月9日 更新日:

Kindleで無料配信してたので、攻殻機動隊の原作マンガを再読した。

原作マンガは20年くらい前に買った。
奥付見ると初版は1991年なので、今から27年も前だけど、
私が買ったのは第18刷で数年後のもの。
話題になってから、後追いで読んだんだよね。

当時攻殻が面白かったので、他の士郎正宗のマンガも買い漁った。
折を見て似たような感想記事を書く予定。

今の士郎正宗はこの絵柄を古いと言ってるけど、
読み直してもSACのコミカライズと大差ないね。
まあコミカライズ自体が敢えて古い絵柄と言えなくはないけど。

物語は公安9課設立から人形使いと意識が融合した草薙が9課を辞めるまで。

PROLOGUE 外交官暗殺

冒頭は内務大臣の命で草薙が某国外交官を暗殺。
印象的なんで劇場版とかSACにも採用されてたシーンで、
草薙が顔を見せてビルの窓から降りつつ光学迷彩で消える。

この暗殺は前首相の暗殺命令を遂行したもの。
前首相は爆殺されてる。
この時点では草薙達はまだ公安9課ではない。
公安の突入を利用して横から暗殺しただけ。
2902熱光学迷彩という機密武装を使ってる。
後の9課課長となる荒巻はここで初めて草薙の存在を知ったらしい。

SUPER SPARTAN 聖庶民救済センター

次は聖庶民救済センターに草薙が突入するエピソード。
この時点でもまだ9課じゃない。
草薙が申請している特殊部隊設立予算と引き替えに、
一時的に荒巻の仕事に協力してるだけ。

内部は身寄りの無い子供を洗脳する施設だった。
もちろん違法行為。
しかしここは政府施設だった。
荒巻はこの施設の捜査を命じていたけど、捜査令状は無かった。
草薙が突入すると政府への反逆罪に問われかねなかった。
ところが「ゴーストが囁く」草薙は突入を命令。

その際にトグサという新米がミスして潜入が発覚。
それはマンホールのフタに雑草が挟まっていたというもの。
このミスでトグサは平に降格w
「なんでバレたんだ?リークか?」と気付いてないのが笑える。
とは言え、私も初見では何が問題なのかわからなかった。

相手の警備兵はプロ。
9課の攻性防壁よりも早くゴーストに侵入できるプログラムを持ってた。
ここで草薙は「自閉症モード」になって逃れようとする。
電子書籍版は「閉鎖モード」と書き換わってた。
差別への配慮でしょうね。

結果的に施設の違法行為は摘発できたものの、
この時点の草薙の上司である内務大臣は、
今回のような事があると問題だと特殊部隊設立を却下。
怒った草薙は内務大臣と2秒だけ有線し、大臣の右手を操って殴ってた。
それで大臣は草薙の部隊を即時解散させた。
恐らく有線で内密な話を伝える事がザラにあるんだろうね。
なので内務大臣は全く何の警戒もしてなかった。

草薙はこれを荒巻の策だと思ってたらしい。
しかし荒巻は、予算申請の3倍の額で「国際救助隊」が設立されたと伝える。
それは表向きの理由で、真相は「攻殻機動隊」の為の予算だった。
荒巻が直属の上司で、かつその上には首相のみ。
犯罪の芽を探して事前に摘む「攻性」の活動をすると。

恐らく荒巻はこうなると全て予想していた。
草薙に「うち」へ来るよう何度も聞いてたらしい。
首尾良く草薙の部隊は解散となり、行く宛ての無い草薙達は、公安9課へ自動的に収まると。
しかもそれは草薙が本来望んでいた組織なわけで。

これを聞いた草薙が後のエピソードでは見られない
「えへへへ」という無邪気な笑顔を見せてるw

最後に真相を知らないバトーが腹いせに荒巻の車に爆薬をしかけてた。
しかし荒巻はそれすら読んでたのか、車には乗らずに原付に乗っていた。
これすら手の内かと言わんばかりに草薙は切れるw
後の劇場版やSACなどのシリアス重視のアニメでは、
こういうくだけたシーンは考えられない。

Junk Jungle 人形使いの暗躍

次のエピソードは外務大臣の通訳の女がゴーストハッキングされる。
ただし9課は事前に察知して網を張り、彼女に協力を要請し、
ゴーストハッキングを逆探知しようとしてた。
それはガベル共和国の革命で地位を失ったマレス太佐が画策していた。
草薙は時代遅れのHA-3を使ったのは、発覚した時に逆探知できないと疑いがマレス太佐にかかるから、と推測してる。
でもこの推測は後の人形使いの件を踏まえると、逆な気がする。

ゴーストハッキングはゴミ収集員が別れた女房を探る為にやっていた。
ただし収集員は「人形使い」に利用されていただけ。
しかも別れた女房なんてのは疑似記憶だった。
この世界の技術では疑似記憶を取り除く事は不可能だった。

収集車を追跡するシーンはわかりづらい。
何しろ見えないフチコマが追っかけているので、
飛び降りた時の効果線などしか描かれてない。

真犯人もまた「人形使い」に操られていただけ。
太佐がある男を人形使いと信じて、ハッキングした秘書に大臣を殺させようとしてた。

ついでに「潜入捜査官」中島も逮捕された。
潜入捜査が事実なのかは不明なまま。

草薙が「わざと抵抗して殺されようとしても無駄」とゴースト錠をかけてた。
わざと殺されようとするのは機密保持の為とも取れる。
なのでトカゲの尻尾切りかもしれない。

マレス太佐は本国に強制送還となった。
マレス太佐は本国に戻ると処刑されると訴えたけど、荒巻は冷淡に「お気の毒」と返す。

Robot RONDO 阪華精機とゴーストダビング

4つ目のエピソードは阪華精機のロボットの暴走。

このエピソードはトグサがバトーに反旗を翻してる。
目標のトムリアンデ型の場所を教えずトグサが手柄を独り占めしてる。
バトーはトグサの跳ねっ返りを一部認めるような態度をとりつつも、
猿でも礼節をわきまえると文句を言ってる。

退役した元太佐がロボットに襲われ、そのロボットの内部にSOSとい文字が書かれていた。
製造元の阪華精機に向かうと、検査部長が狙撃された。
殺したのはヤクザだった。

ヤクザを追うトグサは急に反撃されて固まってた。
バトーは咄嗟にトグサを足払いして倒し、弾は当たらずに済んだ。
奥さんや子どもの顔が浮かんだと言うトグサに、それは死神だとバトーは返す。
これ以降、トグサの跳ねっ返りはなくなったっぽい。
命の恩人だもんね。

バトーはヤクザを「歯医者」という拷問して口を割らせてた。
この拷問はホラサンかバルチスタンという国が行っているらしい。
と言う事は、このヤクザは過去に拷問を受けるような事をやってた。

阪華精機の社長は逃走しようとして港の海に転落。
社長はジェイムスン型のサイボーグでスーツケースみたいな箱形の義体だった。
なので全く泳げず、逃亡は失敗。

社長が自白したのは、違法なゴーストダビングを行って、ロボットに疑似人格を与えていたと。
その発覚を揉み消すよう元太佐に「見本品」や賄賂を送っていた。
それで元太佐も逮捕という結末。

ゴーストダビングはフィリピンから密輸した子どもを使っていた。
その密輸をやったのがヤクザ。
ヤクザにも「見本品」を贈ってた。
その見本品もまた暴走してたらしい。
だからヤクザが報復に来たと。

PHANTOM FUND 佐川電子と公金横領

5つ目は佐川電子とソ連の公金横領事件。

発端はコイルというソ連の工作員サイボーグが来日した事。
コイルを追う過程で佐川電子の地下工場に何かがあるとわかる。

舞台は択捉で北方領土返還済みという設定。
それで択捉の開発がかなり進んでた。

冒頭でソ連大使館文化担当官が帰国するのを荒巻が見送ってる。
後任はアセチノフという名前だけ登場する者。
この人選の経緯を察するに、政争に負けたので帰国したんでしょうね。

矢野という全く台詞もないキャラがコイルを尾行中に殺されてる。
矢野はバトーが送った新人だった。
ラストで矢野の遺族の弟らしきヤンキー風学生は献花を投げ捨てたけど、
恐らくなぜ死んだのか何の説明もないからだろうね。
死体すら返還されてないのかもしれない。

コイルは金塊を運ぼうとしていた。
しかも現場は陸自が守ってた。
陸自はコイルが洗脳した被害者だった。
バトーらはコイルを追い詰めて、逃げるコイルをバトーは射殺。
ソ連(アセチノフ)がなんでコイルみたいな目立つ奴を運び屋に選んだのか不可解だった。
そのせいで9課に目を付けられたのだからね。
もしかすると佐川電子の加賀崎を殺し、口封じをするのが真の目的だったのかもしれない。
ただの運び屋なら誰でもよい訳で……。

草薙が佐川電子に潜入すると加賀崎にあっさりバレてしまう。
バレたのは2902光学迷彩の何者かが択捉に来たと監視カメラの映像でわかってたから。

草薙は加賀崎を撃つけど、ただの義体だった。
しかし帳簿を消去される前に入手はできた。
証拠があれば加賀崎が逃亡しようが構わない。
むしろ逃亡していた方が暗殺しやすいと煽って草薙は逃げた。
……と見せかけて、加賀崎が本体に戻るのを誘った。
中年のおっさんのはずの加賀崎の本体は若い女の子のボディだったw
どうも戦闘向きじゃない様子で、草薙にバレてあっさり諦めてた。

加賀崎は金塊の売却で私腹を肥やしてた。
ソ連のマーロフ将軍が国庫の金塊を横流ししてたらしい。
加賀崎は売却益をマーロフに分配してたと。
それで9課は発見した金塊をソ連に返却した。
マーロフが後見だったアセチノフは「召喚」となった。
つまりマーロフは失脚し、その配下のアセチノフも失脚した。

DUMB BARTER 相馬亨と思考戦車

6つ目は相馬という草薙に私怨があるテロリストに罠にはめられるエピソード。

冒頭でマイクロマシン手術後の相馬が「俺がネットしたかった物とシンクロしてる」と言ってる。
これが何なのかは不明だけど、たぶん公安1課の思考戦車。

一方、草薙と付き合ってる1課の部長の自宅が襲撃される。
犯人はマンガ家だけど洗脳されて撃ったのか、
撃ったのは相馬本人で元からマンガ家の死体だけ置いてたのかは不明。
草薙達は死体に仕掛けられたC4爆薬を喰らってしまう。

1フロア全体が爆散する威力で2人は重傷を負ってもおかしくない。
しかし荒巻達が病院に駆けつけると鼓膜が破れた程度の軽傷だった。
爆薬に気付いたのは時限装置が残り3秒の時点なので、
草薙達は咄嗟にバスルームに隠れたらしい。

草薙は相手が相馬だとすぐにわかった。
なぜなら同じ手口で仲間を殺したから。
草薙は4年前に相馬を暗殺しようとしたけど、相馬だけは逃げた。

草薙とトグサは退院後に何者かに尾行され、廃工場へ逃げ込む。
そこに冒頭に出ていた思考戦車が出現。
ドイツ製でフチコマの装甲なんか軽く破壊できる火力があった。
また追跡者は公安1課だったけどターゲットの素性を知らなかったらしい。
相手が草薙と知って1課の部長が驚いていた。

草薙は思考戦車に捕まって頭部を破壊されかける。
そこにボーマ達が間に合ってロケランで思考戦車を停止。
普通のロケランではないだろうけど、
1発で動けなくなる思考戦車は役に立たんような……。

思考戦車に乗ってたのは相馬。
1課の部長がぶん殴って、倒れた隙に草薙がピストルで射殺した。

1課の課長は南米の麻薬王アナコンダと草薙を取引した。
しかしアナコンダは既に草薙達が暗殺済みだったというオチ。
1課の部長の様子から作戦の事は知らなかった模様。
1課の課長は交通事故に遭って重体となった。
犯人はたぶんボーマ。

BYE BYE CLAY 人形使いの政治亡命

7つ目は、人形使いというAIがメガテクボディ社の義体に逃げ込むエピソード。

9課は暴走した義体を捕獲。
そこに6課の中村部長が来て義体の中身が人形使いだと主張。
すると義体は元からボディのないAIだと主張。
ただし「生命体」を名乗ってた。

6課は2902光学迷彩を使って9課を襲撃。
人形使いを強奪して逃走。
ただし表向きは9課の失態で何者かに義体が奪われた事にしてた。
6課が襲撃したのは、恐らく政治工作AIだと発覚させたくなかったから。
何しろ外務大臣暗殺未遂も人形使いが背後にいたのだから、
バレたら6課が国家反逆罪に問われてしまう。

義体を乗せた車をバトーが追跡していた。
草薙は光学迷彩に気付いて予防線を張ってた。
草薙が気付いた理由は不明。
このマンガの割りには何も手がかりが描かれてない。
欄注もない。

逃走車両は検問に気付いてあっさり義体を破壊した。
これは現場の独断ではなく、元からそういう手筈だったらしい。
というのも義体を入れたチェロケースに遠隔操作で起爆する爆薬が仕掛けられていたので。

人形使いが完全に消失する前に草薙が「ダイブ」を行ってコンタクトを取った。
しかし死の間際なので次々に意味消失が起きていた。
と思いきや、人形使いは草薙の脳に侵入して意味消失から逃れていた。
草薙は深くダイブし過ぎて意識を失ってしまう。
あまり深く潜ると記憶やネットが融合するとバトーが警告していたけど、そうなったらしい。
融合した草薙と人形使いが哲学的な話をしてるけど、正直言って意味はわからないw

草薙が意識を取り戻すと何か人が変わっていた。
人形使いは6課が作ったプログラムだった。
6課の部長は拘束された。
外務大臣も表向きは引退。
という事は、外務大臣はマレス太佐を強制送還する大義名分を作る為に意図的に自分を狙わせたんですかね。
敢えて逆探知しやすい古いウイルスを使ってゴーストハッキングしてたのは、未遂で終わらせるのが目的。
草薙の推測とは逆な気がするんだよね。

BRAIN DRAIN 草薙の辞職と死

最終話は草薙が9課を辞めざるを得なくなるエピソード。

9課は外務大臣暗殺を企んでいたテロリストを襲撃してた。
この大臣は新しい大臣で、その事を知らなかったイシカワが驚いてる。
そういや、前話にイシカワは登場してないんだよね。
その間、新義州の工場で何かをしてたらしい。
草薙はテロリストの少年を射殺してしまう。
しかもその場面はマスメディアに報じられてしまう。
草薙は面が割れて9課はメディアに批判されてしまう。

テロリストのノートPCのデータからシリア大使館の電話番号が出てきた。
テロの黒幕はシリアらしいけど、9課の作戦をリークしたのは外務省(6課)らしい。
と言う事は、人形使いは6課の中村部長の独断ではなく、6課全体の思惑だったはず。
9課がシリアの暗殺計画を公表すれば、世論は親イスラエルに傾く。
6課は元から親イスラエルで、9課の邪魔をする意味はない。
ただ、草薙を引退(暗殺)に追い込めば9課へ報復できる。
中村部長の独断なら、6課が9課へ報復する意味がない。

草薙はモサドのベッドのレストランをビルの屋上から見張ってた。
トグサはどうやら草薙が飛び降り自殺するとでも勘違いしたようで、
尾行もそっちのけで草薙にあっさりバレてた。
件のレストランは爆破テロに遭ってた。
ただし潜入してたソ連のKGBのシャピロは、表でわざと倒れて草薙に合図した。
草薙は店内に入る直前に気付いて難を逃れた。

草薙の見解では爆弾テロの真犯人はイスラエルと言ってる。
「標的が外にいるのに爆破するのはあんた(トグサ)くらい」とも。
つまりターゲットはシャピロや草薙ではない。
初めは草薙が狙われてたのかと思ったら違う。
店内にはユダヤ人が多数いたのに、イスラエルは敢えて同胞を殺して世論操作した。

草薙は少年を殺した件で裁判にかけられ有罪となるけど、途中で逃走。
荒巻は草薙の本音を察してトイレに行ってたw

草薙は造顔作家を拉致して武装ヘリと燃料や弾薬を要求。
荒巻を含めて特殊部隊が指定場所を包囲。
人質の作家の周囲には無線地雷があって近づけない。
と思いきや、作家は自力でロープを解いて逃走。
ここで誰も作家が地雷を踏まない事を疑問に思ってない。
作家は地雷敷設を見て、位置を覚えてたとも取れるけど、
実は草薙が光学迷彩で一緒に逃げて人質解放を演出していた。

ところが、イスラエルの工作員が狙撃員をゴーストハッキングして草薙を狙撃させてしまう。
とは言え、これは草薙の計画通りの行動。
つまりモサドが草薙を殺して口封じするのを予測していた。
本物の草薙は脳殻のみ残してバトーとこっそり逃亡。

GHOST COAST 人形使いとのプロポーズ

他は1話完結だけど、これは前話からの続き。

バトーと草薙は隠れ家の化学研究所跡に来ていた。
そこには盗賊の死体があった。
迎撃システムに殺されたらしい。

2人は別の本物の通路から内部へ。
その時、研究所跡を監視してた盗賊がやって来た。
バトーにとっては相手にならないザコで、
その内の1人の義体から脳殻を取り除いて義体を入手。
この経緯は描かれてない。
その間、草薙の脳内に眠っていた人形使いのコピーと哲学談義をやってる。
ここでも草薙が「自閉症モード」になるのを「閉鎖モード」と修正してる。

ここらの哲学談義はやっぱり意味がわからないw
人形使いとしては多様性を持たせた自分のコピーを世界に撒きたいらしい。
そうして「真の生命体」になりたかったらしい。
草薙としては恐らくゴーストの囁きに応じてプロポーズに応じた。
「何かを予感していた」と言ってる。

ラストシーンは男の義体に入った草薙がバトーの隠れ家で目覚める。
そして有名な「ネットは広大だわ」と草薙が呟いてバトーの元から去る。

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