アニメのあらすじや感想、考察日記がメインです。僻地住まいなのでアニメ視聴はたいていニコニコ動画とかのネット配信です。ラノベやマンガの感想も。あらすじや感想はネタバレへの配慮は無いので注意してください。人名や団体名などは敬称略です。いちいち複数のブログを管理するのが手間になってきたので、別の複数のブログで書いていた過去の記事を統合しました。折を見て元のブログは全て削除しました。

アニメ視聴記 あらすじと感想

狼と香辛料第15~16巻のあらすじと感想

投稿日:2018年4月17日 更新日:

狼と香辛料の最終話を読了。
第15巻と第16巻の上下巻なので続けて読んだ。
買ったのはだいぶ前なのだけど、積ん読だったのを少しずつ読んだ。
過去記事読むと前巻の記事は2年4ヶ月前。
だいぶ空いてしまった。

上巻はレスコが商人主導の自由な町に育ちつつある様を見て、
ロレンスが感銘を受けてレスコに定住する決意をするエピソード。。
下巻はその理想が崩壊しかけるけど、持ち直すエピソード。

狼と香辛料第15巻の感想

第15巻冒頭は、第14巻でホロに殴られたせいで、ちょっとギクシャクしているシーン。
でもこれは町に着いてからは解消してた。
それはレスコの町が想像とは違ったから。
ギクシャクの理由の一端はレスコへの警戒心もあったらしい。

レスコの町はなぜか外壁がなかった。
よって通行税は取られなかった。
商業組合も存在しなかった。
ゆえに職人や商人が自由に店を構えていた。
そして金貨が不自然に値下がりしていた。
トレニー銀貨35枚とリュミオーネ金貨1枚が普通の相場なのに
レスコではトレニー銀貨27枚に値下がりしていた。

一方、探していたミューリ傭兵団もあっさり見つかった。
彼らの団長は、ホロの昔なじみのミューリが狼の化身だと知ってた。
ただし実際に見た事はなく、祖父の代からの伝承を受け継いでただけ。
そして訪ねてきた少女が、その伝承のホロだと知って驚愕していた。
団長は父からミューリの爪を受け継いでいた。
その爪には「久しぶり」と古語で書いてあった。
これを読んだホロが現代語に翻訳して、
「久しぶりじゃと?」と周囲に(読者に)わかるように呟くのはちょっと面白いw

ミューリの死を察して、ホロは一晩中泣いたらしい。
そこまで泣くのはミューリがまだ死ぬような年齢ではないからだろうね。
たぶん傭兵団長の祖父を助ける為に死んだんじゃないかな。
そうでないと祖父がホロに爪を渡すよう厳命していた事に説明がつかないので……。
それとミューリは何となく雌のような気がする。
雄のように匂わせてるけど、ロレンスをからかうのが狙いじゃないかなと。
パスロエに数百年滞在したホロのミューリへの想いは恋愛感情ではないだろうし、
でも泣き続けるくらいだから親友じゃないのかなと。
「久しぶり」って遺言も親友と考えるとキザには感じない。

ホロを慰めるべくロレンスはレスコの街を一緒に散策するのだけど、
格安で売り出されている店を一軒発見。
それはロレンスの全財産を出せば買える値段だった。

ロレンスは空き家を見つけて店を構える事を決めて、
空き家の手付金を払って浮かれていた。
ホロもロレンスと共にレスコに落ち着きたかったようで、
ロレンスの計画に賛同し、挙句には子の名前を考えろとロレンスをからかう始末。

ロレンスはデバウ商会が何を企んでいるか気づく。
それは金の力で自由な街を作るという商人の夢を実現する事だった。

と思いきや……。

第15巻ラストではコルの荷物が突然登場。
それをホロは瞬時にコルの物だと悟って、
持ってきたフードの人物を追いかけるという引き。
この時点ではエーブかなと思ってた。
何となく最終話にエーブが絡んできそうと。

狼と香辛料第16巻の感想

第16巻では謎のフードが兎の化身だと判明し、
暗にコルの命と引き替えにロレンス達が知ってる禁書を要求。
兎のヒルデはデバウの帳簿を任されている立場で、
反デバウ派が鉱山の占領を目論んでいると。
それは銀貨発行が大義名分だけど、
実際は攻め込む口実に過ぎないはず。
ヒルデは禁書の技術で古い鉱山を掘ればいいと、
反デバウ派を説得しようとしてた。
でも、古い鉱山を掘りつつ新しい鉱山も攻めるって事も可能じゃないのと……。

ホロは狼の姿になって書籍商を追ってロレンスは一人になる。
ここでホロがいなくなった状況を味わって、早々に寂しさを感じ、
ホロはこれと同じ感情をずっと前から体感していたと察する。
ホロはここから全体の半分くらいは登場しない。
今まで長い間ホロが登場しなかったのは無かったので、ちょっと新鮮。

禁書を持ってくる前にヒルデの説得は失敗し、
ヒルデはロレンスに反デバウ派のスヴェルネル宛の手紙を託そうとする。
ヒルデこそがデバウだったんじゃないかと予想してたけど、
最後までわからないままだった。
と言うのも、ヒルベルト・フォン・デバウが本名で、
ヒルデとはこれを縮めたニックネームにも見えるから。
それに最重要人物なのに全く登場しないのも不自然かなと。

ロレンスはヒルデが負けたと判断し、
これ以上深入りしないように逃げるのだけど、
ヒルデが酔っ払いに調理場から逃げた兎と勘違いされ、
首を捻って殺されそうになったのを助けてしまう。
ここで惜しみなくトレニー銀貨を与えて貴族の兎と錯覚させる策士っぷりが面白い。
ロレンスは後に大商人ヒルデに敗北感を抱くのだけど、なかなか賢い。

ロレンスはヒルデを連れ、同様に逃げ出す算段だったミューリ傭兵団と合流。
ここでヒルデが「手紙を置いてきた」と告げると、
その意味に気づいた団長は急に焦りだした。
逃げた傭兵団と同時期に逃げたヒルデをデバウは関連づけるに違いないと。
そしてデバウ商会は追っ手を差し向けると。
デバウとしては見せしめにできればそれでいいんだろうね。
たぶん手紙の真偽はどうでもいい。
体のいい大義名分として利用できるかどうか。
とは言え、実は手紙の件はヒルデのハッタリだったらしい。

やむを得ず、傭兵団は北のスヴェルネルに向かう。
そこで追っ手がフーゴ傭兵団という知己の傭兵と知って安堵。
ヒルデは金のかかる傭兵団を動かすのはおかしいと。
しかもお目付役はデバウの若い商人だった。
それで、これは商会が貴族に乗っ取られたのだろうと推測していた。

下っ端の傭兵達はヒルデが兎の化身だとしらないので、
自分らを欺いた商人はロレンスだと思い込んでたらしい。
本当はそれはヒルデだけど、団長は兎の化身だって事を伏せていた。
ただ「商人にしてやられた」とは伝わっていた。
それでロレンスに濡れ衣がかかってたようで、吹いたw
と言うのも、当人はヒルデの策士っぷりに舌を巻いて、
己の卑小さを痛感していたくらいだったから。

7日ぶりにロレンスと再会したホロは
ロレンスを飼い主に久しぶりに会った犬とからかってたw
でもホロはロレンスと2人きりになった際に、はっきりと「好き」と言ってた。
恐らくキッシェンでもロレンスの消息を案じていたのだろうし、
レスコに戻ってデバウ好戦派が事を起こしたと知って動揺したのだろうし
しかも既に追手がかかっているとも聞いたはず。
ロレンスの無事を確認した事でホロなりにハイテンションになってる感じだった。

ミューリとフーゴ傭兵団は死闘を演じてた。
それは捕虜交換の場でフーゴ側のお目付役を拉致する伏線。
その戦いは谷間で行われ、突然発生した雪崩で中断。
この雪崩すらミューリ側の演出だった。
とは言え、フーゴの団長は演技とは思えない怒声を浴びせていた。
これは実は演技ではなく、たぶん本気。
と言うのも初めから裏切る予定だったので。

フーゴ傭兵団とミューリは交渉するけど、
ミューリ側は裏切られ、団長は重傷を負い、
ロレンスも腿を刺され腹を蹴られて重傷。
そこでホロを呼んで形勢逆転し、ミューリ側はスヴェルネルへ逃走。。
ここらでもう残り1/3くらいだったので、
ここから更に裏切りがあるとは予想外だった。
あと1/3でどうやってデバウとの戦いに蹴りがつくのかと。

スヴェルネルの領主ミリケは商会の主と同一人物だった。
ヒルデはそんな事も知らされてなかった。
つまり部下はだいぶ前からヒルデを裏切っていた。
この部下とはたぶんヒルデ派閥のふりをした好戦派のスパイ。
しかもミリケは半分は人外らしい。
ヒルデが直接会いに来れば半分人外だと気付いていたはずだとミリケは嘲っていた。
スヴェルネルをいざという時の切り札と考えていたのなら、自分で確かめるべきだよねえ。
ミリケが何の化身かは説明が無いけど、ホロが怯える程らしい。

ホロとロレンスはこれ以上深入りせずに逃げる予定だった。
ヒルデは市壁を閉じればまだチャンスはあると考えていた。
それはデバウ商会の資金は限界だろうという見立てが根拠。
本格的な交戦にはそれ以上の資金が要る。
デバウはそこまでの資金は出せないはずだと。

ところがデバウの使者は交渉を要求。
と思いきや、交渉せずにいきなりトレニー銀貨をばらまいた。
スヴェルネル住人は銀貨を拾ってデバウを歓迎するムード。
ヒルデの策は尽き、ホロもこのまま逃げようと訴えていた。
そこでロレンスがコルの袋に入ってた為替証書を見て閃いた。
デバウは為替を発行して客から預かった銀貨を撒いていると指摘。
ロレンスとしては何の証拠もなかった。
しかし使者はその剣幕に激しく動揺。
ロレンスの言い分が正しいと認めたも同然だった。
これでスヴェルネルの体勢はヒルデの側に傾いてお終い。

また為替ネタとは予想がつかなかったw
今まで何回も同じネタが出てたのに……。

ヒルデの敗走、
ヒルデの罠からのスヴェルネル行き、
フーゴの裏切り、
ホロと逃げる事を決意しつつも、土壇場でデバウ側を追い詰めたり、
二転三転っぷりは今までのシリーズで一番面白かったかも。

最後はホロがミリケからスヴェルネルに残っている話を聞いてた。
それは死んだ妻の為だった。
ホロは「早く他の雌を探せ」と返答したらしい。
ミリケはそれでホロに酒樽を贈った。
ホロはその意味がわからないロレンスをからかってた。
どうも雰囲気的にここでヤッたのかなって印象。
もちろんそこまでは描写はない。
ホロのウワバミっぷりから言って、
樽1つくらい飲まないと酔えないだろうし、
他の雌を探せと言われてミリケが酒樽を贈るのは、
なかなか一線を越えられないホロに
「そういうお前も早くその雄と番になれよ」って含意(意趣返し)にも思えるw
それに最終話なので、何もないとは考えにくいし。

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