狼と香辛料の第12巻は説明が増えている印象。
キャラのセリフとか振る舞いとかの意味を説明してる。
従来シリーズだと説明がなくて、どういう意味だろう?と考えることが多かったけど、今作はあまりそういうのがなかった。
私のように察しが悪い読者の為なんだろうね(苦笑)
ただ、ロレンスとホロのやりとりは従来通り説明は省いている。
村人から魔女と天使伝説を聞いたあと、ホロがフランに怒る理由がわからなかった。
村人がいなくなっても「澄ましている」のが気に食わないらしいと。
あとのシーンでフランがロレンスのことを金目当ての商人と誤解していたことを謝罪しているから、ホロはフランがロレンスたちへの認識を改めたことに気づいて、それなのに澄まし顔だったのが気に入らなかったんだろうね。
魔女とされた修道女がミイラ化してたのは意外な展開だった。
小屋は清潔に保たれていたのだから、村人が訪れていたはず。
つまり村人はミイラのことを知っていたはずで、しかしそんなことはロレンス達との会話では何の素振りも見せていなかった。
また、ロレンスとホロが地図を描いてもらいに村へ戻った時、「魔女は見たか?」と村人が聞くけど、これはロレンスたちがミイラを発見したことをわかってて、そのミイラと修道女の侵攻の跡を見て魔女だと思うか?という問いかけてるのだろうね。
ホロがミイラの話をしたのは、ロレンスと重ねたからだろうね。ホロはロレンスよりも長生きするので、ロレンスのほうが先に死ぬ。
修道女は信仰を追って死んだ。ロレンスもホロを追ってやがては死ぬ。
修道女は犬を連れてたので、村人から変人あつかいだった。
ロレンスも狼の化身であるホロを連れていると変人あつかいされるかもしれない、という懸念がホロにはあったと。
ホロとフランが険悪な理由はロレンスのメンツを潰したことなのに、当のロレンスが全然気にしていなかったというオチは笑ったw
ロレンスは単に、ホロが小娘の喧嘩に乗っただけと思っていたけど、実はホロはロレンスの為に怒っていた。
私もホロの怒りの理由がロレンスのためとは気づかなかったw
最後にフランが天使伝説検証後に死ぬつもりだったのも意外だった。
それと、フランが元傭兵団の一員で、修道女として傭兵への安らぎを与えていたことも。
まあ「修羅場慣れ、交渉慣れ」しているってのが伏線だったけど。
気丈なキャラなので、自殺とは縁遠い印象だった。
まあ、積極的な自殺ではなく、椅子に座ったまま眠っているようにミイラ化した修道女のように餓死か凍死で死んでいたのかもしれないけど。
自殺を覚悟していたから、天使伝説に命がけになれるわけだ。
ロレンスは修道女を聖女と偽って売るのを一度は躊躇するけど、そのときにフランはその程度の覚悟なのかと侮蔑する。
その侮蔑はフランが死ぬ覚悟だったからってことだねえ。
狼と香辛料〈12〉 (電撃文庫)
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